「クロード・モネ 風景への問いかけ」    
  「クロード・モネ 風景への問いかけ」
ARTIZON MUSEUM
R8年2月7日〜5月24日
クロード・モネの没後100年を記念した特別展「クロード・モネ 風景への問いかけ」

4月の中旬に訪問した。
 
 
 
   【23】
* 鵲(かささぎ)
o 制作年: 1868年〜69年
o 制作場所: フランス北西部ノルマンディ地方のエトルタ
o 絵画の特性: モネの初期を代表する冬景色の傑作です。
o 評価・特徴: 画面の多くを占める雪の白さに対し、柵に止まった一羽の黒い鵲が
 鮮やかなコントラストを生んでいます。影を黒ではなく青みがかった灰色で表現しており、
 当時の評価でもその明るさが注目されました。
 
 
   【29】
* トルーヴィルのロッシュ・ノワール・ホテル
o 制作年: 1870年
o 制作場所: ノルマンディ地方の海辺のリゾート地、トルーヴィル
o 絵画の特性: 遠近法(透視図法)を用いた空間の奥行きが特徴です。
o 評価・特徴: 大胆な筆致で描かれた男女が秘暑地の賑わいを伝えています。
 左上の大きな旗がひるがえる様子は素早いタッチで描かれ、
 画面を吹き抜ける風の動きまで感じさせます。
 
 
 
  【31】
* アルジャントゥイユのレガッタ
o 制作年: 1872年頃
o 制作場所: パリ近郊のアルジャントゥイユ(セーヌ川)
o 絵画の特性: 印象派らしい明るい色彩と、大胆な筆使い(タッチ)が融合しています。
o 評価・特徴: 水面に映るヨットの帆や小屋を水平方向の筆使いで描くことで、
 揺れる水面の動きを見事に表現しています。

 
 
 
   【35】船
 モネ
制作年:1872〜73
  油彩・カンヴァス
  49.2x65.0 cm
  オルセー美術館







 
 
 
   【36】ボート、アルジャントウイユのレガッタ:

 モネ
   制作年:1874頃
    油彩・カンヴァス
    60.5x105.0 cm
   オルセー美術館



 
 
 
   【39】アルジャントウイユのレガッタのセーヌ川:

   モネ:
  制作年:1873年
    油彩・カンヴァス
    60.5x105.0 cm
    グルノーブル美術館





 
 
 
 
   【41】
* 昼食
o 制作年: 1873年頃
o 制作場所: アルジャントゥイユの自宅の庭
o 絵画の特性: モネ自身の素朴な家庭生活を伝える私的な情景画です。
o 評価・特徴: 食べ残された食卓や置かれた日傘などが人々の気配を感じさせます。
 木陰の青色と日向の大地色の対比が、色彩の調和をもたらしています。

 
 
 
 
  【43】
* サン・ラザール駅
o 制作年: 1877年
o 制作場所: パリ中心部のサン・ラザール駅
o 絵画の特性: ガラスと鉄という素材を用いた、近代化する都市の風景に着目した作品です。
o 評価・特徴: 立ち上る青い煙を吐く機関車が印象的です。
 人物をあえて小さく描くことで、駅舎の巨大な空間と屋根の高さを強調しています。
 
 
 
  【45】
* パリ、モントルグイユ通り、1878年6月30日の祝日
o 制作年: 1878年
o 制作場所: パリのモントルグイユ通り
o 絵画の特性: 高い位置から路上を見下ろす視点と、強調された奥行きが特徴です。
o 評価・特徴: 無数に翻るフランスの三色旗(トリコロール)が、短く大胆なタッチで描かれています。
 この筆使いが、祝日の街の熱気と賑わいを見事に描き出しています。

 
 
 
   【46】アルジャントウイユの洪水

  モネ:
 制作年:1872〜73年
    油彩・カンヴァス
    54.4x73.3 cm
    アーテイゾン美術館







 
 
 
   【53】死の床のカミーユ

  モネ:
  制作年:1879年
    油彩・カンヴァス
    90.0x68.0 cm
    オルセー美術館






 
 
 
 
  【54】
* 屋外の人物習作(日傘をさす女、右向き)
o 制作年: 1886年
o 制作場所: 屋外(青空の下)
o 絵画の特性: 光の中での人物表現を追求した作品です。
o 評価・特徴: モデルはシュザヌ・オシュデです。
 影の表現に黒を使わず、赤紫や青紫を用いることで、
 画面の明るさを損なわずに爽やかな風の動きを表現しています。
 
 
 
   【59】
* ディエップ近郊の崖
o 制作年: 1897年
o 制作場所: ノルマンディ地方、ディエップ近くの崖
o 絵画の特性: 空、海、陸地という自然の構成要素を明暗によって明確に分けた構図です。
o 評価・特徴: 逆光の中に暗く描かれた前景の崖と、明るく霞む遠景の対比により、
 広々とした自然の奥行きが強調されています。
 
 
 
 
   【83】
* ルーアン大聖堂、扉口とサン=ロマン塔、陽光
o 制作年: 1893年
o 制作場所: フランス北部ルーアン
o 絵画の特性: 同じ対象が光によって変化する様子を捉えた「連作」の一つです。
o 評価・特徴: 陽光に照らされた石造りの聖堂が白く輝き、影の部分は青や黄色で彩られています。
 光の性質がもたらす色彩の変化が極めて緻密に表現されています。

 
 
 
 
  【86】チャーリング・クロス橋、ロンドン
https://en.wikipedia.org/wiki/Charing_Cross_Bridge_(Monet_series)
 モネ
制作年:1902年頃
    油彩・カンヴァス
    65.3x100.0 cm
    国立西洋美術館






 
 
 
 
   【88】
* ロンドンの国会議事堂、霧の間に差し込む陽光
o 制作年: 1904年
o 制作場所: ロンドン(テムズ川沿い)
o 絵画の特性: 霧に包まれた都市の光景を幻想的な色彩で描いています。
o 評価・特徴: 紫色のシルエットとなった議事堂と、霧を通した赤や黄色の太陽が印象的です。
 水面に反射する光の揺らめきまでが繊細なタッチで捉えられています。
 
 
 
 
   【89】黄昏、ヴェネツィア:


  モネ:
制作年:1908年頃
    油彩・カンヴァス
    73.0x92.5 cm
    アーテイゾン美術館





 
 
 
   【113】
* 睡蓮の池、緑のハーモニー
o 制作年: 1899年
o 制作場所: ジヴェルニーの自邸の庭
o 絵画の特性: 空を描かず、池の水面と周囲の植生のみで構成されたユニークな風景画です。
o 評価・特徴: 画面中央にかかる太鼓橋の構成には、
 ジャポニズム(日本美術)の影響が色濃く反映されています。
 
 
 
 
   【127】
*睡蓮の池
o 制作年: 1907年
o 制作場所: ジヴェルニーの自邸の庭
o 絵画の特性: 縦長の画面に池の水面だけを切り取った、モネ後期の象徴的な作品です。
o 評価・特徴: 日没が近づく時刻を思わせる赤紫や青い色彩が使われています。
 炎のように揺らめくタッチが、幻想的な趣を画面に与えています。
 
 
 
   【132】ピエールーオーギュスト・ルノアール:


  モネ:
制作年:1875年
    油彩・カンヴァス
    84.0x60.5 cm
    オルセー美術館







 
 
 
 
  モネの滞在地と期間の変遷
* 1840年:パリ モネはフランスの首都パリで誕生しました。
* 幼少期:ル・アーヴル フランス北西部、ノルマンディ地方の港町ル・アーヴルで育ちました。
* 1859年:パリ 19歳の時に再びパリへ戻り、後に印象派の仲間となる画家たち
 (バジール、ルノワールなど)と交流を深めました。

* 1868年〜 1869年:エトルタ ノルマンディ地方のエトルタに滞在し、
  名作『鵲(かささぎ)』などの冬景色を制作しました。

* 1870年:トルーヴィル 結婚した妻のカミーユと共に、ノルマンディ地方の海辺の
  リゾート地であるトルーヴィルに滞在しました。

* 1871年末〜 1878年:アルジャントゥイユ パリ近郊のアルジャントゥイユで約7年間生活しました。
  セーヌ川のほとりでレガッタの様子を描いたり、自宅の庭で家族の情景を記録したりと、
  充実した時期を過ごしています。

* 1878年以降:パリ アルジャントゥイユを離れた後、再びパリに移り住みます。
  この時期、サン・ラザール駅や祝日のモントルグイユ通りなど、
  近代化する都市風景を精力的に描きました。

* 1893年:ルーアン フランス北部のルーアンに滞在し、
  光の移ろいによって表情を変える大聖堂の連作に取り組みました。

* 1897年:ディエップ ノルマンディ地方のディエップ近郊で冬を過ごし、
  逆光の中に浮かぶ崖の風景などを制作しました。

* 1899年〜 晩年:ジヴェルニー ノルマンディ地方のジヴェルニーに自邸と庭を構え、
  ここを終の棲家としました。有名な「睡蓮の池」の連作は、この地で長年にわたり描き続けられました。
*Claude Monet が「睡蓮」を描いた1908年ごろ、
  モネは68歳前後でした。
  1840年生まれなので、かなり晩年に近い時期です。

* 20世紀初頭(1904年頃):ロンドン 留学中の次男ミシェルを訪ねるためロンドンに滞在し、
  霧に包まれた国会議事堂やテムズ川の情景を連作として残しています。
  モネは生涯を通じて、ノルマンディ地方の海岸線やセーヌ川沿いの町、
  そして最終的にはジヴェルニーの庭へと拠点を移しながら、
  「その時々の「光」と「風景」」を追い求め続けました。
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*若い頃のモネは、外へ出て光を追いかける画家でした。
 しかし晩年になると、ジヴェルニーの庭の池を、静かに何度も描くようになります。
 この頃は視力も少しずつ衰え始めていました。
 そのため、輪郭よりも「色の響き」や「光の印象」が強くなっていきます。
 だからこそ、晩年の睡蓮には、静けさ、深い時間、人生の余韻
 のようなものが漂っています。
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